FXピボットポイント計算
ピボットポイントは、前の期間の高値・安値・終値から、次の期間に注目される中心P、上側R1〜R3、下側S1〜S3を機械的に計算する方法です。水平線を裁量だけで引くのが難しいときの共通基準になります。
ピボットポイント計算ツール
日次なら前日の確定した高値・安値・終値を入力します。週次は前週、月次は前月の確定値を使います。Pを中心に上側をResistance、下側をSupport候補として段階表示。現在価格に近い順にシナリオを組み立てます。
Traditionalの計算式
| 水準 | 式 |
|---|---|
| P | (前高値+前安値+前終値)÷3 |
| R1 / S1 | 2P-安値 / 2P-高値 |
| R2 / S2 | P+値幅 / P-値幅 |
| R3 | 2P+高値-2×安値 |
| S3 | 2P-2×高値+安値 |
定義・Traditional・Fibonacciの計算式:TradingView「ピボットポイント・スタンダード」
Fibonacciの計算式
PはTraditionalと同じで、前期間の値幅をフィボナッチ比率で加減します。
| 水準 | 式 |
|---|---|
| R1 / S1 | P ± 0.382×値幅 |
| R2 / S2 | P ± 0.618×値幅 |
| R3 / S3 | P ± 1.000×値幅 |
同じOHLCでも計算タイプにより水準が変わります。チャートと値が違うときは、Traditional、Classic、Fibonacci、Woodie、Camarillaなどの種類と参照時間足を確認してください。
P・R・Sの意味
| 記号 | 役割 | 見る順番 |
|---|---|---|
| P | 全水準の中心となる基準 | 現在価格が上か下か |
| R1〜R3 | 上側の抵抗・目標候補 | 現在価格に近い番号から |
| S1〜S3 | 下側の支持・目標候補 | 現在価格に近い番号から |
日次・週次・月次の使い分け
| 種類 | 入力するデータ | 代表的な用途 |
|---|---|---|
| 日次ピボット | 前日の高値・安値・終値 | 当日のデイトレード |
| 週次ピボット | 前週の高値・安値・終値 | 数日〜数週間の値幅 |
| 月次ピボット | 前月の高値・安値・終値 | 大きな支持抵抗候補 |
日次と週次の水準が近い場合は複数時間軸の参加者に意識される候補ですが、重なっただけで反転確率が保証されるわけではありません。
セッションの区切りに注意
FXは平日ほぼ24時間動くため、日足の区切りがチャート提供元によって異なる場合があります。前日高値・安値・終値が違えばピボット値も変わります。
- 使うチャートのタイムゾーンを固定する。
- サマータイム切替前後を確認する。
- 週足・月足は確定後の値を使う。
- 複数業者の値を混ぜない。
現在価格がPより上・下
Pより上
上側R1、R2、R3を目標・抵抗候補として確認し、押し戻りではPが支持候補になるかを見ます。ただしPを上回るだけで上昇トレンド確定ではありません。
Pより下
下側S1、S2、S3を目標・支持候補として確認し、戻りではPが抵抗候補になるかを見ます。方向は高値・安値構造や上位足と合わせます。
反発を狙う場合
ブレイクを狙う場合
R1を終値で上抜いたからといって、自動的にR2へ到達するわけではありません。上位足の方向、値幅拡大、ブレイク後のリテスト、次の水平線までの距離を確認します。
| 確認 | 目的 |
|---|---|
| 終値で外側へ確定 | ヒゲだけの一時突破を区別 |
| ブレイク方向とトレンド一致 | 逆行ブレイクのダマシを減らす材料 |
| 次水準までの距離 | 追いかけた後の利益余地を確認 |
| ATR・スプレッド | 通常の揺れと取引コストを考慮 |
サポレジとの違い
| 方法 | 決め方 | 長所 | 注意 |
|---|---|---|---|
| ピボット | 前期間OHLCの式 | 誰が計算しても同じ条件なら同じ値 | タイプ・時間区切りで変わる |
| 水平サポレジ | 過去の反応高安 | 実際の反応履歴を使う | 引き方に裁量がある |
両者が近いときは複数の分析が重なる候補です。逆にピボット周辺に価格反応がまったくない場合、式の水準だけを優先しすぎないようにします。
前日の値幅が大きい・小さい場合
- 前日値幅が大きい:R・Sの間隔も広がりやすく、損切り距離と数量調整が必要。
- 前日値幅が小さい:水準が密集しやすく、当日ボラティリティ拡大で複数水準を通過する可能性。
- 窓開け:現在価格が開始時点ですでにR1やS1を越えている場合、近い順に再評価。
よくある失敗
- 前日ではなく形成途中の当日高安を入力する。
- チャートと計算タイプが違うのに数値だけ比較する。
- R到達で必ず売り、S到達で必ず買う。
- 週末や重要指標時も通常どおり反発を前提にする。
- 日足の区切り・タイムゾーンの違いを無視する。
- 次の水準までの距離より損切り幅の方が大きい。
関連ページ
よくある質問
FXのピボットは何時に更新されますか?
日次なら使用するチャートの日足が確定した時点で更新されます。チャートのタイムゾーンや夏時間で日本時間の更新時刻が変わる場合があります。
TraditionalとFibonacciはどちらが正しいですか?
どちらも定義された計算方式です。正誤ではなく、使用するチャート設定と一致させ、過去の反応を同じ条件で比較します。
現在価格がR3より上ならどう見ますか?
計算範囲を超える強い値動きです。R3を上限と考えず、上位足の高値、ATR、急変材料、利益保護を優先します。