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FXの両建てとは?

両建ては、同じ通貨ペアの買いと売りを同時に持つことです。同数量なら、その後の価格変化による損益は概ね相殺されます。しかし、それまでの含み損が消えるわけではなく、スプレッド・スワップ差・必要証拠金・解除後の方向リスクが残ります。

売買差引数量
0通貨
価格1円変動時:0円
現在の売買損益合計−50,000円
両建て開始コスト概算40円
指定日数のスワップ概算−900円
証拠金概算(片側相殺方式)60,000円
証拠金概算(両側合算方式)120,000円
証拠金と注文処理はFX会社ごとに異なります。両建て時に必要証拠金を片側だけで計算する会社、両側で計算する会社、注文方法を制限する会社があります。計算結果は比較用の概算です。
同じ通貨ペアを1万通貨買い1万通貨売ると差引数量はゼロになるが、スプレッド、スワップ差、必要証拠金が残る図
方向感応度がゼロに近づいても、保有コストと解除判断は残ります。

同数量なら損益がどう固定される?

150円で1万通貨を買った後、145円で同じ1万通貨を売るとします。その後のレートが144円なら、買いは−6万円、売りは+1万円で合計−5万円。レートが140円へ下がっても、買い−10万円、売り+5万円で合計はおおむね−5万円です。

両建て前の損失は消えません。
反対売買した時点の価格差が合計損益として概ね固定され、そこへスプレッドやスワップ差などが加わります。

相殺されるもの・残るもの

項目同一ペア・同数量の場合注意点
その後の方向損益概ね相殺数量が違えば差額分は動く
両建て前の含み損消えない反対建玉の開始時点で概ね固定
スプレッド残る買い・売りそれぞれの取引で負担
スワップ完全相殺とは限らない受取と支払が非対称なら日々減少
必要証拠金会社ルール次第片側相殺・両側合算など差がある
解除後のリスク残る片側を閉じた瞬間に方向リスク再開

制度の参考:金融庁「いわゆる外国為替証拠金取引について」。金融商品取引業者が両建てを勧誘することは禁止されています。利用者による両建ての可否・仕様は各社の取引ルールを確認してください。

「両建て取引の禁止」の正確な意味

金融庁は、両建てがコストを二重に負担し、スワップが相殺されるなど経済合理性を欠くおそれがあるため、業者が顧客へ両建てを勧誘することを禁止事項として説明しています。利用者の操作を全国一律に禁止している、という意味ではありません。

口座によって、両建て可能・不可、注文時の設定、必要証拠金、建玉整理方法が異なります。利用前に公式ルールを確認します。

両建て解除が難しい理由

買いと売りを同時に持つ間は方向損益が固定されやすい一方、どちらかを決済した瞬間に残った建玉が再び価格変動へさらされます。

解除方法その後起こりやすい問題
買いだけ決済売りのみ残る上昇すると損失が拡大
売りだけ決済買いのみ残る下落すると損失が拡大
同時に両方決済損益を確定して終了含み損の確定を避けられない
数量を一部調整差引数量だけ方向リスク管理が複雑化

両建て前に確認する手順

目的を一文で書く
損失確定の先送りなのか、短期間のイベント回避なのか。目的が曖昧なら解除条件も決まりません。
今すぐ決済する場合と費用比較
単純決済の確定損と、両建て後のスプレッド・スワップ・証拠金拘束を比較します。
必要証拠金ルールを確認
片側相殺か両側合算かで資金余力が大きく変わります。
解除価格と期限を先に決める
どちらをどの条件で閉じるか、いつまで保有するかを注文前に決めます。
解除後の最大損失を計算
片側が残った後の損切り価格と通貨数から損失上限を確認します。

別口座・別会社なら安全?

買いと売りを別会社で持っても、市場方向の差引は相殺できますが、資金・証拠金・スワップ・約定・管理画面が分かれます。片方だけロスカットされる、入出金が間に合わない、価格配信差で同時決済できない、といった運用リスクが増えます。

両建てと損切りの違い

比較両建て損切り
方向リスク同数量なら一時的に抑制その建玉について終了
損失未確定のまま概ね固定確定する
コスト保有中も残り得る決済後はその建玉の保有コストなし
次の判断解除方法が必要新しい取引をゼロから判断

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よくある質問

同じ数量なら絶対に損益は動かない?

価格変動による差引損益は概ね固定されますが、スプレッド、スワップ、約定差、会社の評価方法で変化します。

両建てすればロスカットを防げる?

保証されません。両建て前の損失、必要証拠金、コストが残り、会社の判定方法によってロスカットの可能性があります。

節税のために年をまたいで両建てすればよい?

税務上の扱いは取引の実態や決済時点で異なり得ます。両建てだけで希望どおりの課税時期になると判断せず、税務署や税理士へ確認してください。