会社員のFXは確定申告が必要?
「利益20万円以下なら何もしなくてよい」とは限りません。所得税と住民税を分け、ほかの副業所得も合算して判断する必要があります。
結論:給与を1か所から受け、年末調整済みの一般的な会社員は、FXを含む給与・退職所得以外の所得合計が20万円を超えると、原則として所得税の確定申告が必要です。
20万円は「利益」ではなく「所得」
判定するのはFXの年間利益から必要経費を差し引いた所得です。ただしFX以外の副業所得があれば合算します。
| 例 | 判定の考え方 |
|---|---|
| FX利益25万円・経費3万円 | 所得22万円となり、原則申告が必要 |
| FX所得15万円・副業所得8万円 | 合計23万円となり、原則申告が必要 |
| FX所得15万円のみ | 所得税の確定申告が不要となる場合がある。ただし住民税は別 |
出典:国税庁「給与所得者で確定申告が必要な人とは」。給与収入2,000万円超、給与を2か所以上から受ける人などは条件が異なります。
20万円以下でも住民税を確認
所得税の確定申告が不要でも、住民税の申告が必要になる場合があります。取り扱いと申告方法は住所地の市区町村に確認してください。
医療費控除やふるさと納税などのため確定申告を行う場合は、20万円以下のFX所得も含めて申告します。
国内FXの税率
一定の国内FXによる所得は「先物取引に係る雑所得等」として申告分離課税の対象となり、所得税15%・復興特別所得税0.315%・住民税5%の合計20.315%が基本です。海外FXは課税方式が異なります。
利益50万円・経費5万円なら課税対象の所得は45万円。単純計算では45万円×20.315%=約91,417円です。控除や個別事情により実際の税額は異なります。
損失の年も申告を検討
国内FXで損失が出た場合、必要書類を付けて期限内に申告し、その後も連続して申告することで、損失を翌年以後3年間繰り越せる制度があります。給与所得などと相殺することはできません。
出典:国税庁「先物取引の差金等決済による雑所得等の金額」
申告までの手順
年間損益報告書を取得
利用した全FX会社の報告書をそろえる
利用した全FX会社の報告書をそろえる
必要経費を集計
取引との関連を説明できる領収書・記録を保存する
取引との関連を説明できる領収書・記録を保存する
損益を合算
対象となる国内FXや先物取引の利益・損失を整理する
対象となる国内FXや先物取引の利益・損失を整理する
確定申告書を作成
国税庁の確定申告書等作成コーナーで「先物取引に係る雑所得等」へ入力する
国税庁の確定申告書等作成コーナーで「先物取引に係る雑所得等」へ入力する
会社に知られる可能性は?
FX取引そのものが勤務先へ自動通知される制度ではありません。ただし住民税額の変化や社内手続きなどから推測される可能性はあります。「普通徴収」を選択できるかを含め、自治体と勤務先の規則を確認してください。税申告と会社の副業規定は別問題です。
関連ページ
よくある質問
含み益も申告しますか?
通常は年内に決済して確定した損益が対象です。ただし取引や口座の条件によるため年間損益報告書を確認してください。
FX会社が複数ある場合は?
各社の対象損益を合算します。一社だけ申告するのではなく、すべての年間損益報告書をそろえてください。